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【F1イタリアGP 2025】角田裕毅、光と影のモンツァ──“フロア損傷”に泣くも進歩の証を刻む

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モンツァに鳴り響いた歓声と落胆

MONZA, ITALY – SEPTEMBER 07: Race winner Max Verstappen of the Netherlands, and Oracle Red Bull Racing and the Oracle Red Bull Racing team celebrate during the F1 Grand Prix of Italy at Autodromo Nazionale Monza on September 07, 2025 in Monza, Italy. (Photo by Clive Rose/Getty Images) // Getty Images / Red Bull Content Pool // SI202509071232 // Usage for editorial use only //

2025年9月、イタリア・モンツァ。ティフォシの大歓声が轟くアウトドローモ・ナツィオナーレで、再び表彰台の頂点に立ったのはマックス・フェルスタッペンだった。アップグレードを投入したレッドブルは、久々の勝利を手繰り寄せた。
だがその一方で、もう一人の男――角田裕毅は、9番手スタートから13位フィニッシュ。表面だけを見れば「失望」の二文字が並ぶ結果だった。しかし、その裏にあったのは単なる凡走ではない。彼の言葉に宿る“進歩”の実感こそが、このレースを語る鍵だ。

フロア損傷という残酷な現実

角田の週末は順風満帆に見えた。予選ではショートランで力強いパフォーマンスを発揮し、マックスとの差を詰めてみせた。だが決勝、序盤にリアム・ローソンとの接触によりマシンのフロアを損傷。その瞬間、彼の戦いは大きく崩れた。
「ポイントを争うはずの展開でフロアを壊したのは本当に悔しい。速さはあったが、ダメージを受けると一気にペースが落ちた。」
悔しさを隠さない角田。しかし同時に、彼は冷静にポジティブを見出している。「昨日のQ2以降はマックスに本当に近づけた。進歩しているのは間違いない」と。

なぜフロア損傷が致命的なのか

F1マシンのフロアは、マシン全体の空力性能の約半分以上を担う重要パーツだ。特にモンツァのような超高速サーキットでは、フロア下の気流が直線スピードとコーナリング性能に直結する。
わずかな損傷でも「グリップを失う」「直線で速度が伸びない」「タイヤ摩耗が激しくなる」といった影響が連鎖し、トップ10を狙えるペースは一瞬で消える。角田が「速さを失った」と語ったのは、まさにこの空力システムが機能不全に陥ったためだ。

“アップグレード格差”の中での存在感

今回、フェルスタッペンは新しいフロアを与えられていたが、角田のマシンにはそのアップデートはなかった。それでも予選でマックスに肉薄できたことは、彼自身のドライビングとセットアップ能力の証明である。
「同じフロアではなかったが、それでもあれだけ絞り出せたのは嬉しい」と語る彼の声には、自らの成長を確信する響きがあった。

チーム代表が語る“ユキの不運”

ローラン・メキスCEOもまた、角田の不運を強調した。
「今日はユキが不運だった。渋滞に巻き込まれ、その後リアムとの接触でフロアを損傷した。パフォーマンスは犠牲になったが、彼を正しい位置に戻すために我々は努力を続ける。」
マックスの勝利に沸くチームの中で、角田の存在も決して忘れられてはいない。むしろ「進歩している」という共通認識が、彼の未来を後押ししている。

アゼルバイジャンGP・バクーへ、進歩を継ぐ戦い

次なる舞台は、2025年9月19〜21日に開催される**アゼルバイジャンGP(バクー市街地サーキット)**だ。ここは全長6kmを超えるロングストレートを持ちながら、狭い旧市街のテクニカルセクションも存在する、F1カレンダーでも最もトリッキーな市街地コースのひとつ。
最高速は時速350kmを超える一方で、ターン8のようなタイトな“壁スレスレ”のコーナーがドライバーを試す。空力効率とメカニカルグリップの両立が必須となり、フロアの性能差がモロに結果に直結するサーキットでもある。

角田にとっては、予選の一発スピードと冷静なタイヤマネジメントがカギとなる。高速区間での直線スピードを武器にできればポイント圏内を狙える一方、接触やクラッシュのリスク管理も求められる難所だ。
「残りのシーズン、進歩を続けることに集中したい。今日のような悔しいレースの後も、自分を信じて戦い続ける。」
そう語る角田の瞳は、敗北ではなく未来を見据えている。

結論──光を求めて戦い続ける

モンツァはフェルスタッペンの勝利に彩られたが、角田裕毅にとっては“光と影”の週末だった。だが重要なのは結果以上に、その過程で見えた確かな手応え。アップデートなしで示した速さ、予選での一歩、そして逆境から目を逸らさない姿勢――。
次なるバクーで、角田裕毅が「進歩を結果へ」と変える瞬間を、我々は待っている。