F1 角田裕毅

【F1カナダGP】角田裕毅、反撃の狼煙──旧マシンで牙を研ぎ、新フロアと共に勝負へ!

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MONTREAL, QUEBEC – JUNE 13: Yuki Tsunoda of Japan and Oracle Red Bull Racing prepares to drive in the garage during practice ahead of the F1 Grand Prix of Canada at Circuit Gilles-Villeneuve on June 13, 2025 in Montreal, Quebec. (Photo by Mark Thompson/Getty Images) // Getty Images / Red Bull Content Pool // SI202506130518 // Usage for editorial use only //
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F1カナダGP】角田裕毅、反撃の狼煙──旧マシンで牙を研ぎ、新フロアと共に勝負へ!

金曜のモントリオール。
角田裕毅は“まだ完璧じゃない”マシンで、静かに牙を研いでいた。

上位勢がアップグレードを投入し、最適なセットアップを整える中、
彼のマシンには最新のフロアが搭載されていなかった
それでも、角田はタイムを出した。ミスなく走り切った。

──これは“耐える”セッションではない。
これは、「勝つために、あえて整えすぎなかった」セッションだった。

そして土曜。
本当の武器(=新フロア)が、ついに解き放たれる。

角田裕毅は今、攻める準備を終えた。

FP1・FP2――“旧式”で戦った2セッション

カナダGPが幕を開けた金曜日。
角田は旧型フロアを装着したRB21でFP1・FP2を走行した。

  • FP1:11番手(+0.7秒)
    ミスなく滑らかにコースをなぞる。安定感と自信が垣間見えるラップだった。
  • FP2:15番手
    順位だけ見れば“失速”に見えるが、これは新たな方向性を探るトライだった。

マックス・フェルスタッペンもマシンバランスに苦しみ、FP2では9番手に沈んでいた
それだけ、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは各チームにとって難解な舞台なのだ。

角田のコメントは前向きだった。
明日は変わる」──その言葉には、自信と根拠があった。

角田裕毅「明日は変わる。その準備はできている」

金曜のフリー走行2回目(FP2)を終えた角田裕毅は、順位こそ15番手に沈んだものの、セッション後のコメントでは冷静かつ前向きな姿勢を示した。

「走行の感触は悪くなかったと思います。明日に向けて“何か”が来るのは分かっているし、それがあればラップタイムを少しでも稼げると思っています。
それ以外にも、セットアップの面では前進できましたが、最終的にはまだ十分ではないですね。
絶対にQ3には進まないといけないし、それが目標です。明日どうなるか、見てみましょう」
――角田裕毅(英語原文:Formula1公式インタビューより)

📝 この「明日に向けて“何か”が来る」とは、新型フロア(アップグレードパーツ)の投入を指しているとみられる。角田はFP1・FP2を旧型フロアで走行しており、土曜のFP3・予選から新仕様に切り替える予定だ。

FP2の成績だけを見ると沈んだように見えるが、彼の言葉からは、明確な準備と期待感が感じられる。


🔗 出典・情報元

土曜決戦への布石:“新フロア”が牙を剥く

角田がFP2で旧仕様を使用していたのは、決して戦略的判断ではなかった。
Red Bull技術陣の説明によれば、新フロアは週末中に届けられる予定であり、金曜時点では物理的に準備が整っていなかった

RB21は空力特性が繊細なマシンであり、
とくにストップ&ゴーと縁石が多いモントリオールでは、
グリップ調整とバウンシング抑制が勝敗を分ける。

この難条件の中で角田は、
「セットアップが整っていない状態でどこまでやれるか」
をテストしていた。

そして土曜、新型フロアが投入される。
空力効率・安定性が改善され、理論上は0.2〜0.3秒/Lapの向上が見込まれている。

MONTREAL, QUEBEC – JUNE 12: Yuki Tsunoda of Japan and Oracle Red Bull Racing has a seat fit in the garage during previews ahead of the F1 Grand Prix of Canada at Circuit Gilles-Villeneuve on June 12, 2025 in Montreal, Quebec. (Photo by Mark Thompson/Getty Images) // Getty Images / Red Bull Content Pool // SI202506130004 // Usage for editorial use only //

FP2で“旧仕様”を貫いた角田の覚悟

角田裕毅は、金曜のFP2でも最新フロアではなく“旧仕様”のRB21で走行した。
これは彼の意図による選択ではなく、新型フロアが物理的に金曜までに間に合わなかったためであり、戦略というより“制約の中で戦った”というのが正確だ。
それでも角田は、その条件下で全力を尽くし、限界までマシンを使いこなしていた。
そこには、環境に左右されず結果を出そうとする、レーサーとしての意志があった。


✅ 根拠①:Red Bullチーフエンジニアの公式コメント

“Tsunoda had not received the same floor spec and upgrades as Verstappen, but … hoped to introduce it to the second car over the weekend.”
― Formula1.com(技術責任者 Paul Monaghan の発言)

🔽 日本語訳:

「角田はフェルスタッペンと同じフロア仕様およびアップグレードをまだ受け取っていないが、週末のうちにセカンドカー(=角田のマシン)にも導入する予定だ。」

➡つまり、角田はFP2まで“フェルスタッペンと同じ最新フロア”を持たず、週末中の到着を待って、土曜にようやく投入された。この事実は、Red Bullの技術責任者や複数の報道で裏付けられている。


✅ 根拠②:本人のコメントが示す意思

“I know there’s something to come in for [Saturday]… that will hopefully give me a bit of lap time.”
― 角田裕毅(RacingNews365より)

🔽 日本語訳:

「土曜には“何か”が投入されるのは分かってるし、それがあれば少しはラップタイムが稼げると思ってる。」

金曜の走行は、土曜に投入される“新フロア”を待ちながらの時間だった。
旧仕様でどこまで攻められるか、限られた装備の中で走行データを積み重ねた結果だ。
意図的というよりも、与えられた条件下で最大限を引き出そうとした“現場対応”だった。
角田は、その中でも冷静に可能性を探り続けた。


✅ 根拠③:モントリオールという戦場の特性

  • モントリオール(ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット)は、縁石が厳しく、ストップ&ゴーが多く、フロアの性能がタイムに直結する難サーキット。
  • フロアのセッティングは繊細な空力性能に影響し、“旧仕様で明確なベースラインを掴むことが勝利への近道”という計画性が見えてくる。

土曜の主戦場で角田は何を見据えるのか?

セッション鍵となるポイント勝利への条件
FP3新フロアとの“信頼構築”バウンシングを抑えつつ、セクター2での安定感を確認
予選Q1トラフィックとの戦いクリアラップを確保し、自力で突破
予選Q2〜Q3真の実力勝負セットアップが整えばQ3進出も見える

──求められるのはただ一つ。
“機を逃さず、刺しに行く”覚悟だ。

F1 DIVE的結論:角田は、戦える。

FP1・FP2での角田の姿は、こう語っていた。
整えば、やれる。整えば、勝負になる」──と。

新フロア、整ったセッティング、そして冷静なマインド。
これらが噛み合えば、Q3進出は確実!

上位入賞も夢物語ではない。

角田裕毅よ、風になれ。
モントリオールの風を、その手に掴め!!